☆しろの雑記帳☆
★ 7/20 千葉にお出かけ ★
千葉で面白そうな展覧会をやってるので、千葉の友人宅に泊まって見てきました。ついでに東京でも展覧会をいくつか…
国立科学博物館の植物画コンクール入選作品展と国立西洋美術館のピカソの人物画、三井記念美術館の美術の遊びとこころW花と鳥、
それから千葉県立美術館の没後50年島野十郎展と千葉市美術館の日本美術とあゆむ―若冲、蕭白から新版画まで、
江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎と浮世絵のキセキ、千葉市美術館コレクション選です。
科博さんの植物画コンクール、一般の部はなくなっちゃったのですが、中高生の入選作は、やはりお上手です。将来が楽しみです。
でも、一般の部がないから、成長された上級者の作品はどこで拝めるのか…植物画の新作をまとめて見られる場所ってどこなのかな…
西美さんは小品ながらピカソをけっこうお持ちでした。若い頃の肖像画とか青の時代の銅版画とか、ピカソの初期作品、いいですよね。
ロシアバレエの衣装デザインもオシャレ。この他、常設展で、先日見たエマイユ作品の一部や、私の好きな写本零葉なども展示されてました。
三井記念美術館の花と鳥がテーマの展覧会。工芸品や花鳥画、写生図など、素敵な作品がたくさん並んでました。
呉春の四季草花図小襖とか、応挙の竹鶏図とか、沈南蘋の花鳥動物図とか、鳥と草花の雰囲気が絶妙です。
正倉院御物の撥鏤の複製品も良かった。撥鏤の撥は初めて見ました。尺や碁石もどれもかわいくて、あんなのほしいなあ。
あと、剪綵という工芸を初めて見ました。紙に絵を描いて輪郭だけ残して切り取って、輪郭に金を貼り、切り抜いたところに布を入れて
それを貼り重ねて絵を描くというものです。三井家伝来の技法なんだとか。孔雀の羽根とか、牡丹の花びらとか、大変豪華で美しい。
秘伝にしないで、広めて、いろんな方の作品が見られれば良いのにと思いました。
三井さんは一部を除いて撮影禁止、西美さんも撮った写真がいまいちで、ネットの画像を盗みました。

クマガイソウ リュイス・アレマニの肖像1899-1900 バレエリュスプログラム1920 紫陽花蒔絵茶箱19C 竹鶏図 円山応挙1790 花鳥動物図 沈南蘋18C 鳥類真写図巻 渡辺始興18C
島野十郎はまだあまり有名ではないかも…九州出身で、晩年は千葉で仙人みたいな生活されてたそうで、生前はほぼ無名。
初めて見たのは、テレビの美術番組と思うのですが…蝋燭の絵がたくさんと、あと、からすうりの絵も見たかな…大変好みだったのですが
それ以上の情報がなく…実物を見るのは今回が初めて。作品がものすごくたくさんあって、びっくりしました。
静物や風景を、生真面目で丁寧な筆致で描いていて、それが実に趣があります。果物の絵が静謐なのに、みずみずしくて大変おいしそう…
風景画も、花や木が細やかに描かれて、何気ない風景なのに魅力的。一面に描かれた菜の花や蓮華草、池に浮かんだ睡蓮もどれも美しいです。
有名な蝋燭の連作は、すべて友人等への贈り物だったそうです。ので、ほぼすべて「個人蔵」でした。(有名になったら、贋作が氾濫しそう…)
(「劉生」と書かれた島野十郎の作品がありましたが、後から誰かが入れたサインだとか。…作者が無名だといろいろありますね。)
展示は巡回するそうですので、お近くの方はぜひ…(ほとんどの絵が撮影可でしたが、画像はネットで盗んだものです。)

絡子をかけたる自画像1920 からすうり1935 蝋燭 睡蓮1975 満月1963
木版画のコレクションが有名な千葉市美術館。大河ドラマに合わせた蔦屋重三郎関連の展覧会がにぎわってましたが
しろ的には「日本美術とあゆむ」展の方が面白かったです。(浮世絵の美人画…私にはデフォルメ強すぎ…風景画や風俗画は面白いけど…)
江戸時代の琳派の絵や画譜から、明治大正の新版画や、版画を挿画にした雑誌類なども。画譜や雑誌類は、他のページも見たかった…
伊藤若冲の鸚鵡、イラストっぽくて良いです。両国の魚河岸を描いた風俗画、延々と並んだ魚屋さんが細かく描かれて、めっちゃ面白い。
渡辺崋山の佐藤一斎像のスケッチが何点か出てました。番号順に見ると、写生からだんだん作品に近づいていくのがわかります。
新版画は、以前の展覧会で見たものも多かったですが、何度見ても良いですね。海外の作家さんとか、初めて見たのもありましたし。
コレクション展では、江戸末期の死に絵(人気役者が亡くなったとき、追悼として描かれた浮世絵)が並んでて、大変面白かったです。
釈迦の涅槃図のパロディや、あの世での興行風景、ファンの女性たちがいかに自分が悲しんでいるかマウント取り合ってる絵とか
推し活文化の源流かという感じです。(SNSと違って、描いたのは浮世絵作家ですから、実際を反映しているかは不明ですけど。)
(コレクション展は撮影可、企画展は一部のみ撮影可ですが、画像はネットで盗んだものです。)

伊藤若冲 鸚鵡図1751-64 渡辺崋山 佐藤一斎像画稿1821 鍬形寫ヨ 東都繁昌図巻1803(部分) 山本鼎 漁夫1904 バーサラム 内海のジャンク船1908 小原古邨 木蓮に九官鳥1868-1912 八代目市川団十郎の死に絵1854
千葉の県美の島野十郎展は今週末スタート、市美の展覧会は今週末で終わりなので、ギリギリ一緒に見られて良かった。
梅雨明けで暑い上、千葉は慣れないので、モノレールに乗り間違ったりいろいろありましたが、展覧会は大変面白かったです。
新版画が好きなので、また機会があれば市美には行きたいなあ。…うちからは、東京を通り越してさらに向こうで、ちょっと遠いですけどね。
★ 7/9 熱波の昭和記念公園 ★
立川に所用がありついでに昭和記念公園に寄ってきました…が…暑い…
実は午後からも所用があったのもあり、1時間半ほどで逃げ帰ってまいりました…立川口と西立川口周辺を見ただけ…
アジサイは場所によっては、本来の花が開かない状態で、装飾花(がく片)がダメになっちゃってました。可愛そう…
でも、西立川口のテラスに並べられた蓮の鉢植えは元気で、たくさんお花が咲いてましたよ。
あとは、オリエンタルリリーやキスゲもまだ見られる状態でした。
暑いので、蓮の鉢の周り以外は、ほぼお客さんもいなくて、造園業者さんが草刈されてました。暑い中、お疲れ様です。

まだ元気なアジサイの株 鉢植えの蓮たち オリエンタルリリー
うーん、この先サギソウとかヒマワリとか、見ごろのお花はあるはずなのですが…今年も見に行く勇気が出ないかも…
むしろ雨降りの日があれば、行けるかもしれません…つらい。
★ 7/4 お出かけ ★
久々になってしまいましたが、都心にお出かけしてきました。
印刷博物館の黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化と庭園美術館の建物公開2025 時を紡ぐ館です。
印刷博物館の企画展は、グーテンベルクの活版印刷以降のドイツの印刷技術や出版文化についての展示です。
印刷博物館の所蔵品の他、グーテンベルク博物館等、日独の博物館から、様々な書籍や印刷物が集められていました。
ブラックレターと通称される、ドイツ独特の印刷書体が並んでいて、旅行で読めないひげ文字の本など買ってしまったしろには興味津々。
グーテンベルク当時の活字の鋳造方法とか、面白かったです。原型は鋼で、それを打ち付けて母型を作り、母型で活字を鋳造するんだとか。
でも意外だったのは、ドイツ伝統のひげ文字、ゲーテやグリムなどインテリ層より、むしろ庶民に好まれたとか。国際的に通じないですからね。
右派を含むナショナリストはもちろんひげ文字派で、ナチスも奨励してたのに、1941年に公文書から突然排除。
ドイツ域外の支配領域で通じなかったからと展示にはありましたが、あとでネットで調べたら、理由にはいろんな説があるのだとか。
ユーゲントスティール期のDie Inselという雑誌が、ライプツィヒで見つけたInsel buchereiのもとになったというのも、初めて知りました。
企画展は撮影禁止で、図録が4000円近くして買えなかったので、常設展にあった、同じテーマの展示物の写真です。
写真のモールドはレプリカですが、企画展ではグーテンベルク博物館の本物が展示されてました。
庭園美術館の年に1度の建物公開展示。写真撮り放題が嬉しいです。
今年は、建物のカーテンをなるべく開けて、中庭やテラスが見やすくなっていました。中庭の四角い池がよく見えて、嬉しかったです。
藤棚のあるテラスもよく見えたし、2階の北の間(サンルーム)も床のタイルが見やすい設営で、建物の居心地よさを堪能できました。
あと、普段は非公開の第二浴室が、北の間から窓越しに覗けるようになってました。ちょっと遠くて、写真は難しかったですが。
調度品も数は少なめですが、見やすく展示されてました。ただ、キャプションの方もかなり簡潔で、ちょっとわかりにくいところも…
小卓子のテーブルトップがどう見ても大理石の象眼細工なのですが、木材部分しか解説がなく…質問票を記入して来たのですが、返事くるかな…
建物内部と新館に、お屋敷の歴史についての古写真などが展示されてました。首相公邸や迎賓館だった頃の写真も興味深いのですが
個人的には、お屋敷を手掛けた建築技師さんの、世界建築研究旅行の展示が、大変ツボでした。
自分も行ったことのある場所の古い絵葉書とかも面白いし、昔の旅券が折りたたんだ紙に写真と出入国の印があるだけなのも、びっくり。
旅先で入った博物館の切符などがアルバムに大切に貼られていて、うん十年前の初めての海外旅行を思い出して、しみじみしちゃいました。
お屋敷と別に、敷地入り口横の以前ショップだった場所に、パリの老舗デパートの再開発の記録の展示があり、これも面白かったです。
こういうミニ展示、またあると楽しいな。ちなみにこの展示は入場無料だそうです。

ルターのドイツ語訳聖書1540 復元活字鋳造モールド(部分) 復元グーテンベルク活字 ラ・サマリテーヌ1号館1905 復元装飾タイル 吉田首相と米軍幹部1949 「殿下居間」の吉田首相1952

ドレスデン絵葉書(部分) 権藤要吉 日本帝国海外旅行券 中庭の池 2階北の間 藤棚のテラス テーブルランプ レイモンシュブ1922 若宮居間用小卓子の天板
うまく予定が組めなくて、展覧会2つしか回れず、ちょっと残念でした。…でもまあ、暑いし、久々だし、まあしょうがないかな。
これからますます暑くなるようですが、めげずにまたお出かけしたいと思います。
☆追記☆
庭園美術館で小卓子の天板について質問したのですが、メールでお返事をいただけました。
花柄部分がどう見ても石だったので、全体も石かと思ったのですが、実は木材なのだとか。模様部分は人造石と思われるが、詳細は不明とのこと。
それでキャプションに木材としか書かれてなかったのですね。たぶんヨーロッパの大理石の象眼細工を見て、日本の材料で作られたものかと…
実際、触らない限り大理石としか見えず、お話を伺ってびっくりいたしました。当時の職人さんの技術に脱帽でした。
美術館の方にも、お忙しいところお手数おかけいたしました。貴重な情報、ご教授ありがとうございました。
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