☆しろの雑記帳☆
★ 5/31 水郷の町、ディンケルスビュール ★
ネルトリンゲンからロマンチック街道を北上したディンケルスビュールの街。
ヴェルニッツ川を掘りとし、街の周りにいくつもきれいな池があります。
美しい街なのですが、この街は旅客鉄道の便がなく、ロマンチック街道バスを利用するはずが、前述の理由でこれも不可
ネルトリンゲンからのローカルバスを利用したところ、バス停の位置が事前に観光局に確認したのと違う場所だったり
ホントに到着できるのか、実際にバスが着くまで、緊張しっぱなしでした…(涙
でも、街の美しさに苦労が報われたというか、苦労も吹っ飛んだというか
街並みも、城壁のまわりの水辺の景色も、まさに絶景でしたよ。
この街では、最近ドイツの古い街で話題のツアーに参加してみました。
中世の夜警さんに扮したガイドさんが、当時の夜警の夜回りの歌を歌いながら、夜の街を案内してくれるのです。
この街ではドイツ語のツアーのみですが、夜の旧市街を歩けるだけでも貴重な体験でした。(暗くて写真はさっぱりでしたが)

街の中心ゲオルク教会 美しい家並みのメインストリート 元聖霊病院の建物

街の入り口の塔 赤い瓦の家並み 川と反対側はちょっと坂になってます ボランティアガイドの夜警さん(写真ブレブレ)
街並みもきれいですが、やっぱりしろの壺は城壁周り。
こちらの城壁は上には上がれませんが、やはり周りは緑地になって、お散歩道が作られています。
もとは堀だったらしい緑地の一部は地元の方たちの菜園になっていますが、城壁に触れるくらい近くを歩けるところもあります。

城壁外の堀になっているヴェルニッツ川 広い菜園の向こうに城壁が見えます 掘にかかる橋 苔むした壁が良い感じ
城壁周りのおすすめ絶景ポイントを二か所。まずは街の北側、お堀の池の周辺が公園になっています。
この池越しに見る街が素晴らしい景色なんです。
公園自体もきれいに整備されていて、花木が美しく咲いて、小鳥の鳴き声でいっぱい、水鳥もたくさん来てました。
地元の方と一緒に水鳥にパンをあげて、鳥に遊んでもらいました。ちょうどヒナがいる時期で、とってもかわいかったですよ。

池越しに見る城門の塔 水鳥にパンを上げました 水面に写る塔と水鳥
そしてもう一か所、街の東側、ヴェルニッツ川の堀を隔てた草地です。
この草地、ちょうどキンポウゲが満開で、その向こうに見える城壁は、まさに絶景でした。
本当に夢のようにきれいで、いつまでもたたずんでいたい気持ちになります。
この場所、夜警ツアーでも来たのですが、城壁がライトアップされてて、これも美しかったです。

キンポウゲの野原の向こうのディンケルスビュール 草地と城壁の間は堀になってます 旅行中あちこちで咲いてたキンポウゲの花
東山魁夷先生はディンケルスビュールも描いていらっしゃいます。中世の穀物倉庫跡を描いた水彩画「穀倉」。
街を歩いていて、これかな、と思った建物を映したのですが、後で調べたら違ってました。
穀物倉庫は何箇所かあって、実際は私の撮ったのよりもっと北側のものでした。残念。でも同じ時代の倉庫なので、作りは似てますね。

東山先生の「穀倉」 こちらは別の穀物倉庫跡。今は宿泊施設らしいです。
さていよいよお待ちかね、お次はロマンチック街道の華、ローテンブルクです。
★ 5/30 ネルトリンゲンの石壁 ★
ドイツロマンチック街道のネルトリンゲン。
ネルトリンゲンといえば、クレーター盆地?それとも進撃の巨人(読んでも観てもないですが)?
いえいえ、しろ的にはなんといっても、東山魁夷先生の「石の窓」!
以前展覧会で見て釘づけだった絵画の舞台になった石壁があるのです。
ほらっ!そっくり!
どっちがどっちかわかりますか?

ネットで盗んだ画像と大きさそろえたら、縦横比1ピクセルしか違いませんでした。
この石壁の風雪にさらされた質感というか、風格がたまりません…。
実際は旧市庁舎の裏側の階段の壁の一部分です。壁全体と建物を表から見た画像をご確認ください。
展覧会で見て、この壁にすりすりしたい…とずっと思っていたのですが、ちょうど到着した夕方土砂降りの雷雨で(涙
雨が小ぶりになった後、観光客が少ないのをいいことに、思いっきりすりすりペタペタしてきました。
絵画ではなく、公共施設の壁なので、触りたい放題です。うれしい♪うれしさのあまり、滞在中何度も通い
めったに撮らない動画まで撮りました。東山先生の絵が動き出したみたいで、なんかふしぎな感じでした。

実は階段部分の壁なんですね 建物全体と階段の関係 表側から見た市庁舎、右奥に階段の入り口が見えます
もちろん、訪れたからには普通に観光もいたしましたよ。こちらは市の中心のゲオルク教会。
こちらの石壁も風格ありました。

広場の噴水ごしの教会 石壁に緑が映えます 列柱とヴォールトが美しいです
そしてネルトリンゲン名物、城壁の見張り台めぐり。
丸い旧市街の城壁がほぼ残っていて、その上を一周できるのです。中世都市ヲタとしては、歩かないわけにはいきませんよね。
実際は一部地上を歩く部分があるのですが、そこは昔の砦があって、取り壊された跡のようでした。残りは上を歩けます。
実際歩いてみると、城内の城壁沿いのおたくのお庭が丸見えなんです。(写真は遠慮してます。)
どのおうちも赤い屋根の古民家で、お庭にはお花がいっぱい。なんと城壁に接して(はりついて)建っている家もあります。
旅番組で、城壁の塔に住んでいる方が紹介されてりしますが、ほんとに城壁に住めるんですね。
一方、城壁ののぞき窓からは、城外に広がる美しい緑地が見えます。なんだかお庭もあるみたい。

こんな感じの塔が城壁に沿って並んでます 登り口の向こうはなんと民家なんです 見張り用の通路 城壁から見える家並みと教会の塔
というわけで、次は城壁の外を歩いてみました。
城壁の周りに遊歩道があり、城壁と遊歩道の間は個人のお庭や菜園のようでした。これもうらやましい…
私有地らしいところは城壁に近寄れないのですが、一部、公園になっていて、薔薇園もありました(咲いてなかったけど)。
遊歩道の外側は、美しい森や草地で、自然がいっぱい。ロッジのような自然体験施設もあるようでした。

城壁と塔と、となりは多分農作業小屋 城壁沿いのお庭の藤棚 城壁外の水路と緑がみずみずしい緑地
ネルトリンゲンの旧市街には、内部に水路が通っています。城郭都市の水利は重要な問題ですものね。
現在は、水路のまわりは大部分民家のお庭になっていて、流れに沿ってお庭を見ながら歩けます。
蔦の絡まる壁に、多分巣があるのか、小鳥が出入りしていたり、お花も咲いてるし、すごくいい感じ。

両側は民家のお庭です 一部街園みたいになってました 古い水車 水路が城壁の下をくぐります
このほか、城壁博物館などもすっごくおもしろかったのですが、あまりにマニアックなので、写真は遠慮します…。
小さくて丸い旧市街は、中世城郭都市の基本設計みたいなのがわかる感じがして、とても興味深かったです。
お次はやっぱりロマンチック街道の、列車の通わない街、ディンケルスビュールです。
★ 5/29 おとぎの観光地コルマール ★
ストラスブールから列車で30分くらいのコルマール。ストラスブールから日帰りで行ってみました。
ストラスブールに比べたら小さいけれど、それでもストラスブール同様、神聖ローマ帝国自由都市だった歴史ある街だとか。
古い街並みがたくさん残っていて、おとぎ話のようなと形容される人気の観光地です。
ストラスブールもですが、クリスマスマーケットが有名ですよね。
街の中心に立つサンマルタン教会。壮麗なゴシック建築に、ちょっとかわいい色付き瓦屋根が、アルザスっぽいかも。
内部のステンドグラスも美しいです。

色違いの格子柄の屋根がチャームポイント 水路越しの眺めも素敵です 赤色が美しいステンドグラス
ウンターリンデン美術館。元修道院で、中世宗教美術中心に、歴史的展示物などもあります。
グリューネヴァルトのイーゼンハイム祭壇画が有名。コルマール出身のショーンガウワーの宗教画のコレクションもあります。
修道院の回廊が残っています。回廊大好きなのでうれしかったのですが、お庭には入れなくてちょっと残念。

アーチ越しに緑が映えます イーゼンハイム祭壇画、すみません、どうしても光っちゃって… ショーンガウワーの受胎告知
町並みは本当にきれいで、木組みの家もたくさん残っています。あちこちに水路があるのも素敵。
小さな旧市街の中を歩くと、角を曲がるたびにかわいい建物が目に入ってきます。
水路の周辺はプティットヴニーズ(小ヴェネツィア)と呼ばれてるらしいですが…似てるかなあ?

ブフィスタの家、装飾が美しい16世紀の建築 旧税関の建物 人の顔がたくさん装飾についてて、頭の家と呼ばれてます

プティットヴニーズの眺め 水路があちこちにあります コルマールのイラストレーターアンジのグッズ専門店
ただ…写真でもお分かりかと思いますが(なるべく写さないようにはしてるんですが)、小さな旧市街にかなりの観光客。
有名な建物の周りは人も多く、ちょっと疲れて一本裏道に入ると、とたんに人影が減ってほっとしました。
裏道のおうちもやっぱりかわいい…実はここ、例のNHKふれあい街歩きで紹介していた路地なんです。旅番組役に立ちます♪
のんびりお散歩してたら、民家のお庭でネコが集会してました。
画像はそのうちの2匹です。さすがフランスのネコさんは、どの子も器量よしでした。

なんでもない民家がかわいいコルマールの路地とネコさんたち
コルマールは古本屋さんや骨董屋さんがたくさんありました。
古本屋さんで購入したのは、ドイツのボタニカルアートのプリントや本。国境に近いので、ドイツのものもたくさんあるみたい。
かわいいカフェにも入りましたが、画像はお肉屋さん。ハムやパテやミートパイ、お総菜など、どれもおいしそう…
何かお土産に日持ちのするものを…と思ったんですけど、やっぱり無理で、ミートパイをいただいて晩御飯にしました。

こちらのお店ではプリントを購入 こちらではポケット版の植物図鑑の古書を買いました パイもお惣菜もおいしそう…
次はいよいよ国境を越えて、ロマンチック街道はネルトリンゲンに向かいます。
★ 5/27 旅行に行ってきました・ストラスブール ★
お店を休んで申し訳ありませんでした。実は、またちょっと旅行に行って来まして…
数日前に帰宅していたのですが、旅行の後のへろへろ具合が、年々ひどくなる感じ…回復に旅行と同じ日数かかるかも…(涙
行先は、ドイツのバイエルン地方に、フランスでここだけは行ってみたい場所の一つ、アルザス地方をプラスしました。
古い街や田舎の自然を満喫し、博物館で中世ヨーロッパ都市ヲタ全開してまいりましたよ(笑
しかし今回は、なんだか細かいトラブル続きで…
ドイツのロマンチック街道は鉄道があまりなく、毎日一本の「ロマンチック街道バス」が貴重な足だったのに
なぜか数十年運行していた会社が今年から変更になり、便数は減るし、予約システムがいつまで待っても未完成で
結局チケット買えず、代わりにローカルバスを利用するため、直前に旅程の変更を迫られたり
帰りの飛行機で乗り換え時間が短く、必死で走って乗り替えたら、荷物の方が置いてきぼりにされて
翌日の便で届いた荷物が送られてきたら、宅配業者による破損が…(弁償されるようですが…)
その他、乗ろうとした列車が故障、博物館にいったらその日だけ臨時休業、泊まるホテルの前の道だけ工事で回り道など
まあ、最終的には何とかなったからいいんですけど、なんでここで?みたいなトラブルで、結構消耗したかもです。
でも、実は行ってみて気がついたのですが、春のヨーロッパは鳥見時みたいで
ちょうど繁殖シーズンで、いろんな鳥のひなが見られて、感激♪鳥写真はあとでまとめて掲載しますね。
貧乏旅行ながら、おいしい庶民食もいただきましたし、水路をめぐるお散歩や、古本あさりも楽しかったです。
まただらだら旅行記書きますので、よろしければお付き合いいただけましたらうれしいです。
というわけで、まずはアルザス地方ストラスブール。日本では「最後の授業」ばかりが有名ですが
実際は、フランスからもドイツからも自立した長い歴史を持つ国際商業都市だったそうです。
旧市街はかなり広く、昔の堀が今も水路として残り、木組み(コロンバージュ)の家や地元産の赤い砂岩の大聖堂が美しい街です。
大聖堂広場周辺や、水路の西側の防御ダム周辺(プチフランスと呼ばれる)辺りは古い家々が残り、観光スポットとして大人気。
水路の周りはお散歩道になっていて、野の花が咲き、小鳥が歌い、水鳥もいます。

水路越しに見える教会 大聖堂近くの古い家 プチフランスの水路から見た家並み 野の花の咲く水路のお散歩道
大きすぎて、正面から写真撮りにくいアルザス大聖堂。外壁の繊細な装飾が美しいです。
内部のステンドグラスはほとんどオリジナルだとか。写真上げてませんが、バラ窓も見事です。
双眼鏡で見てみたら、細かい細工の美しさに感動!旅行中、暇を見つけては通って、ステンドグラスを眺めてました。
実はあまりに感動して、バラ窓模様の傘買っちゃいました。旅行中も使って、お気に入りです♪
他にも、精巧な天文時計や、説教壇や天国の柱の美しい装飾が有名です。

繊細かつ巨大な外観の大聖堂 時計の仕掛けは有料で一部見られます 双眼鏡でステンド見たの初めてでした。感動♪
ストラスブール司教の宮殿に、美術館、博物館が入っています。こちらは美術館。
ラファエロやヴァンダイクの肖像画などが見られるほか、企画展示などもあるようです。
一番の目玉はニコラ・ド・ラルジリエールの「ストラスブールの麗人」。
18世紀初頭のアルザスの装束を着けた美人画で、日本のストラスブール関係の書籍でも見かけました。

外観は壮麗なバロック建築 この帽子、歴史博物館に現物がありました
大聖堂美術館、大聖堂近くの多分昔の関連施設の古い建物が、中世美術の博物館になっています。
多分、昔、大聖堂を飾っていた装飾や彫像、古いステンドグラスの一部、大聖堂の建築についてなどの展示。
教会に飾られているときは双眼鏡でしか見られないステンドグラスを、近くで見られるのがうれしかった♪
古いステンドグラスって、ガラス絵の集大成なんですね。

古い三賢王礼拝像 獅子なのでしょうが、どう見ても猫 ステンドの一部、もとは楽園追放図のようでした 大聖堂のCG映像
アルザス博物館。アルザスの町屋に昔の家具や道具、衣装などを展示しています。
ここは予定していた日に臨時休館で、移動日に最後に寄っただけで時間がなくて…まあ見られただけでも良かったですけど…
中世の町屋って、通りから見ても内側はわかりませんが、すごく複雑な構造なんですね。
採光のため中庭や回廊が複数あり、部屋はすべて不定型、階段があちこちに…展示の順路に沿って歩いても、全体像が見えてこない。
展示物も十分おもしろかったのですが、できればもう一度行って、中を探検して、ここで暮したらどんな感じか想像してみたいです。

すみません、台所好きなんです 中庭の一つ、周りは回廊、中庭は作業場になります 民族衣装の展示
こちらも司教宮殿にある、装飾博物館。ロココ時代の室内装飾の再現や、食器や調度品が展示されています。
私、18世紀にストラスブールで磁器を生産していたなんて、はじめて知りました。
なんでも、マーストリヒト出身のアノン家が三代にわたって経営した窯だそうで、いろんな食器を作ってますが
私のお気に入りは、銅版画風のボタニカルアートを焼き付けた磁器です。模様が細かくてリアルで、すごく好み♪
コピーでもいいから、あんなの欲しいなあ。
気をつけていたら、その後ドイツの博物館でもときどき見ましたから、ヨーロッパでは有名なんだと思います。

こんな食器で食べてみたい… チューリップの絵柄が多かったです 花びらが細かくてツボ♪
アルザスはお菓子でも有名です。こちらは中でも一押しの有名店、ネゲル。
イートインがあって、ちょっとお茶できます。洋ナシのケーキをいただきましたが、さすがにおいしかった〜。
焼き菓子やチョコレートもあって、お土産にもいいかもです。

絶品洋ナシケーキ ショーウィンドーは夢の世界♪
他にもおもしろい博物館いろいろありましたし、アルザス博物館もう一回行きたいし…
ストラスブール、またいつか行けたらいいなあ…。
お次は、アルザスのおとぎの街、コルマールです。
★ 5/2 臨時休業のお知らせ ★
すみません、5月下旬まで、少々お休みをいただきます。
再開いたしましたら、HPにその旨記載いたしますので、大変申し訳ありませんが、ご了承お願いいたします。
よろしくお願いいたします。
前の雑記帳