☆しろの雑記帳☆


12/16 天文書籍と日本古地図

だいたい月に1回上京して(笑)都心の展覧会を見ることにしているのですが
今年最後の展覧会ツアーは印刷博物館の企画展「天文学と印刷」と、東洋文庫ミュージアム「大地図展」

「天文学と印刷」の展示は、9月の上野の森の美術館の「世界を変えた書物展」をネットで調べてるとき
一緒に勧めてくれてる記事を見つけて、それ以来楽しみにしておりました。
ヨーロッパの貴重な古書から天文に絞ったものと、日本の江戸時代の天文に関する資料が展示されていました。
「世界を変えた書物展」と共通する書籍もありましたが、一つの分野に絞って歴史をひも解く展示は、とてもわかりやすかったです。

         
撮影禁止なので、例によってサイトから盗んできました    コペルニクス「天体の回転」   ハルトマン・シェーデル「ニュルンベルク年代記」

ヨーロッパ近世では、天文書は研究者が印刷業者を兼ねることが多かったとのこと。難解だし、図版がたくさん必要ですしね。
そういう学者が他の天文学者の書物も印刷したとのことで、特にドイツのニュールンベルクでの出版が盛んでした。
あのコペルニクス先生も、ドイツ人の入門希望者から、かの地の書籍を見せられて、やっと出版を決意したのだそうです。
ニュールンベルクの著名な画家デューラーも、天文学者と交流があり、自ら観測したり、天文関係の書籍に図版を描いていたとか。
デューラー先生の天体図や黄道十二宮図、とても木版とは思えません。本人が彫ったのかなあ。それとも凄腕の職人がいたのか。
当時の木版、細かいものだと銅版画と区別がつきません。影部分が斜線じゃなくて、交差線になってるんですよ。凄すぎ。

そのほか、ティコ・ブラーエがデンマークで王様からもらった島に作った天文観測所の見取り図とか
江戸時代の天体図とか、吉宗の建てた天文観測所の絵とか、興味深い展示がたくさんありました。
印刷博物館を運営する凸版印刷さんは、VRシアターのコンテンツも作成されてますが(東京国立博物館でも上映)
今回の上映はベルギーのプランタン・モレトゥス博物館の紹介。ここ行ってみたいと思ってるんですよね〜
16〜17世紀にアントワープで活躍した印刷業者プランタン家の、お屋敷と工房が博物館になっていまして
お部屋は豪華だし、お庭はきれいだし、工房には当時の印刷機がずらっと並んでいて、VRで見ててもうっとりでした。

ただ、この博物館、基本撮影禁止。「世界を変えた…」と違って、展示物は世界中から借りたものだし、仕方ないですが…
あと、図録が私にはスタイリッシュすぎで…箱とか金ラメとか良いから、もう少し見やすくてお値段普通にしてくれないかなあ…
印刷業者さんとしては装丁に凝りたいのでしょうけど、びんぼーで老眼のぷー作家はちょっと悲しかったです。

それから、東洋文庫の古地図展に。こちらは所蔵する膨大な資料から、日本の古地図を中心に展示。
江戸時代の地図の発展や、伊能忠敬の測量についての展示、日本地図の変遷や、シーボルトの「NIPPON」の日本図。
伊能忠敬のお師匠だった天文方、高橋至時の息子が、シーボルトに地図を渡して死刑になった高橋景保なんですね。なるほど〜。
高橋至時さんは欧米の天文書の翻訳で過労死してるし、なんだかお気のどくな親子です。

                 
20世紀初頭、英国人中華民国総統府顧問から購入した英文文献とのこと    展示から、シーボルト「NIPPON」の北海道全図、大変正確な地図です

江戸の古地図の展示はいろいろ見ますが、郊外まで描かれたものは初めて見ました。
1842年の地図なのに、うちの近所の地名は今とほとんど変わっていません。(最寄りの駅名がばっちり乗ってました。)
都心はけっこう変わっているのに…この辺り、当時から全然開発されてないってこと??いや〜、ちょっとびっくりでした。

 
富士山が見える名所を描いた地図、黄色の丸が富士山です      多摩川沿いの部分、青梅線の駅名は、大変由緒正しいのだとわかりました

さて、来年はどこの展覧会に行こうかなあ…。ネットを見ながら、現在計画中です。
来年も素敵な展示にたくさん出会えますように。


12/13 今年最後の更新

すっかり寒くなってまいりました。まあ、12月だから当然ですが、今年は暖冬だったので、急な寒さがこたえますね。
ちょっと早いのですが、年末バーゲンをすることにいたしました。
現在販売中のものや在庫から、とんぼ玉と帯留をいくつかお値打ち価格で売り出しております。
それから、やはり在庫から、年末年始っぽい柄の作品を探して、とんぼ玉と帯留を更新いたしました。(こちらは通常価格)

  
  

師走でお忙しいところですが、ご覧頂けましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。


12/11 晩秋の昭和記念公園

月一回、恒例の昭和記念公園の探鳥会に参加してまいりました。
水鳥の種類も増えて、冬らしくなってきましたね。
オシドリが来ていたらしいんですが、たまたま見られず…残念。
それに、先月は上空を旋回していたマガモさんたち、今月は影も形も見えず…どこでお暮らしなのでしょう??
去年はたくさんいたと思うんだけど、見ようと思うと見られないものですね…
あと、ヒドリガモとアメリカヒドリガモの交雑個体がいました。緑っぽいくまどりがきれいですね。

  
カモさまざま      アメリカヒドリガモの交雑個体、カモって割と交雑するらしいです      羽根を乾かすカワウ

ふと思ったのですが、公園で見る水鳥は主にカモの仲間ですが、ガンは見られないのかなあ…
というわけでネットで調べたところ、現在は関東地方にはほとんど来ないとのこと。
雁は日本画や紋章の絵柄になってるのだから、昔はもっと身近な鳥だったはずですよね。
見られないとなると、日本画にあるみたいな列になって飛ぶ雁を、一度見てみたいと思ってしまいます。

今回は、サギをあちこちで見ました。
けっこう梢の高いところの細い枝に止まってて、いつもながら枝が折れないのか不思議です。
サギって大きく見えるけど、やっぱり鳥は軽いんですね。
松の枝にとまるダイサギが、花札の松に鶴みたいでした。なんとなく、年賀状の絵柄のようにも見えます。

  
  細い枝に乗るでっかいアオサギ       緑に白が映えます     バードサンクチュアリの池でお食事中

園内は、葉の落ちた木々の間に、まだ紅葉の名残が残っていて、晩秋という感じ。
雑木林を復元した丘が、名残の紅葉で、林全体がにじむように色づいて、とても美しかったです。

  
このモミジはちょうど見ごろでした        雑木林ににじむ紅葉の赤         いかにも晩秋の雰囲気の散歩道

盆栽園も秋の風情で、葉の落ちた盆栽の枝ぶりがきれいです。
夏にはカラカラだった根元の苔も、今はちょうど良い感じにしっとりしてました。

   
これは楓だそうです。風格ありますよね。  苔の凾ェかわいいです(左はスナゴケとのこと。右はわかりません…)

帰りがけに渓流公園を通ったら、スタッフの方々がみんなでムスカリとチューリップの植え付けをされてました。
小さい移植ごてで穴を掘って、細かいムスカリの球根を一個一個埋めていきます。…めっちゃ時間かかりそう!
伺ってみたところ、花壇1面で2時間くらいはかかるとのこと。
チューリップフェスティヴァルでは、広大な面積に球根植物が開花するのですが
全体でかかる時間と手間ってすごいことになりそう。…おまけに、チューリップって、花期が短いですし…涙
大変ですねえ、と言ってみましたら、「ぜひ春には見に来てください!」とのことでした。
はい、もう、それはぜひ、もちろん!毎年楽しみにしてるんですから。
お近くにお住まいの皆様も、ぜひ昭和記念公園の春の恒例、チューリップをぜひ見に来てくださいね!!!


お疲れ様です。チューリップ、楽しみにしてます。


12/5 クリスマスその2

もう12月…毎年、一年がどんどん短く感じられるようになってくるしろです。
この分だと、12月なんて、あっという間に終わっちゃう気がします。

で、今回はちょっとかわい目のクリスマス…のつもりです。
バラを中心にしたアレンジなので、お正月や、春夏の時期でも大丈夫かなと思います。
一応、アンティークのクリスマスカードとかに描かれているお花をイメージしたんですけど
アンティーク柄のバラって、あんまりピンクじゃなくて、ちょっとアメジストっぽかったり、オレンジがかってたりするみたいで
そんなイメージで、ちょっとオレンジを入れて作ってみました。
地玉は例によってレース模様で、ユリや小菊を合わせてみました。

   

今年もあと少し、引き続きなにとぞよろしくお願いいたしますね。




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