☆しろの雑記帳☆


10/28 山茶花

作るお花もすでにネタ切れ状態のしろがね屋、特に秋はお花が少なくて…
ちょっと早いかなあと思いましたが、今回は山茶花を作ってみました。

山茶花と椿はどう違う…とよく言われますが
ツバキ科にはヤブツバキ(いわゆる椿)、チャ(お茶)、サザンカなどが含まれ
園芸種では、サザンカとヤブツバキの交配種もあるとかで、なんだか複雑。
椿は花ごと落ちるが、山茶花は花びらが散る…というのは、ヤブツバキとサザンカの違いのようです。
まあ、交雑できるんだから、生物学的にそれほど遠い種ではないんでしょうね…ということで
あいかわらず、ボタニカルアート的な厳密さからはほど遠い、残念なしろがね屋のお花です。

ピンクと白のお花を散らしてみました。
よろしければご覧くださいませ。




10/25 手作りグループ展

ご近所にお住まいの手芸作家さんが参加されるグループ展の展示会情報をいただきました。

*光展*
ギャラリー ルデコ3F 渋谷区渋谷3-16-3 高桑ビル 03-5485-5188
10月24日(火)〜29(日) 11:00〜19:00(最終日は17:00)

絵画(アクリル画・油絵・イラスト・水彩画・パステルアート・曼荼羅アートなど)
糸で織りなすアスタリスクサークル・インテリア書・写真・木工細工
ハンドメイド雑貨(編み物・布小物・ビーズアクセサリー・編みぐるみ・サンキャッチャーなど)
手作り菓子・陶芸…等展示&販売



手芸作家さんの作品は画像の1枚目と2枚目です。
花柄の刺繍のストールがめっちゃかわいいです♪壁掛けやテーブルかけにしても素敵かも。
他にもいろんな作家さんの作品があるそうです。
お近くの方は是非どうぞ。


10/24 Flora Japonica

週末、東大博物館の別館のインターメディアテクでの特別展示
『植物画の黄金時代――英国キュー王立植物園の精華から』を見に行ってきました。
(選挙は、期日前にすませましたよ。もちろん!)
こちらは先日出かけた国立科学博物館のFlora Japonica展の関連展示です。
台風直前でしたが、この日にキュー王立植物園植物画家の山中麻須美先生の講演会があって、どうしてもこの日ということで…。
ほんとは、午前中に旧古河庭園の秋バラを見に行こうと思っていたのですが
ちょっとお庭なんてとんでもない天候で、代わりに出光美術館の江戸の琳派芸術展を見てきました。
何度も言いますが、交通費がかかるので、都心へ出たら絶対数カ所回ります。まあ、琳派も植物画つながりだし、良いかなと言うことで。

午前中に琳派展に出かけたのですが、雨でも結構にぎわってました。
酒井抱一の絵をまとめて見たのは初めてかも。いわゆる琳派というイメージよりは、もっと繊細で叙情的な感じ。
秋草を描いた絵が何点かありましたが、秋風にたなびくたおやかな花や草の穂が実に美しいです。
たらし込みで描かれた葉っぱや茎が絶妙で、食い入るように見てしまいました。ああいうのはガラスでは無理ですね〜
風にあおられた感じを利用して、植物を画面全体に配置するデザイン感覚、後景の植物の輪郭をぼかした奥行きと遠近感
デザイン的にも絵画的にも見事であると同時に、ひとつひとつの植物の葉っぱや茎の付き方とか、とても正確に描かれていて
遠くからも、近寄っても、見所満載で、見ていて飽きませんでした。

絵はがきがほしかったのですが、日本画って、絵はがきの判型と形が違うものが多くて、
無理にはがきに納めると、絵が小さくなってしまって魅力半減なんですよね。
しょうがなくて、絵の一部をデザイン的にあしらったクリアファイルにしましたが
まあ、琳派は装飾芸術でもあるし、これはこれで良いか。
でも、軸絵や屏風絵に向いた絵はがきのデザイン、どなたか考えてくださいませ〜。

出光美術館は、常設展示に陶片室というのがあって、遺跡や窯跡から発掘された陶片資料を展示しています。
日本やアジアのものが多いですが、中世の瀬戸の陶片の型押しの花柄がすごくかわいくて、びっくり。
名古屋にいた頃、瀬戸に行ったこともありますが、あんなの見たことなかったなあ。窯跡を探して掘ったら出てこないかしら。

植物画の黄金時代はイギリスのキュー植物園所蔵の歴史的な植物画の展示です。
個人的には、現代作家の超絶技巧な作品の方が好きなんですが、歴史的な展示も興味深いですね。
イギリスは植民地政策の一環として現地の有用植物を収集していまして、その記録のために植物画が発展したという側面があります。
キュー植物園も、そういった移入植物を育てるのが役割の一つで、展示でも植民地由来の植物の絵がいろいろありました。
植民地の現地の人がヨーロッパ式教育を受けて植物画を描いているものもあって、名前の残っていない人も多いようです。
とてもお上手な方もいるのですが、どんな方だったのかちょっと気になりました。

講演会も盛況で、大雨なのに会場1時間前から長蛇の列。この博物館、展示も講演会も無料で、講演会もいつも満席です。
参加者は、ボタニカルアートされてる方がたくさんいらっしゃるようでした。
講演会の内容は、植物画の定義、歴史、植物学との関係、キュー植物園での実際のお仕事など、興味深いお話が盛りだくさん。
質疑応答もにぎわってました。

最近ではアートに比重を置いたボタニカルアートが多いけど、本来の植物画というのは、新種記載の論文の科学図版なんですね。
科学的に正しい描写で、その植物の特徴的な部分を明確に、一枚の絵にまとめる。もちろん絵としての描写力も必要。
キュー植物園では植物画の講習があるそうですが、顕微鏡を使った植物の解剖からはじめるのだそうで
知らない人はびっくりして帰っちゃうこともあるとか。しろ的には、ダヴィンチみたい〜と、ちょっとわくわくしましたけどね。
実際、科博の展示会でも、植物学者の監修を受けていて、科学的に正しくないと没になった作品もあるそうです。なるほど。

このように本来の植物画を描くには、大変なトレーニングと努力が必要なのですが、その割に需要が減っているとかで
確かに植物学といっても、分子生物学の論文に植物画は必要ないですものね…。
キュー植物園でも最近は、園内に仕事場はあっても、職員としてのお給料ではなく、原稿料のみで、とても食べられないそうで
若い方が入らないので、画家はほとんど中高年女性。山中先生も最初はボランティア扱いだったとか。
以前、植物画の展示会で、キュー植物園所属の方が、科学論文とは関係なさそうな植物画をたくさん描いていらっしゃったのですが
実際、皆さんそういうアートな絵を描いたり、お教室で教えたりして、生活していらっしゃるとのことで、なるほどと納得。
しろ的には、そういう生物として正確に描かれた、アートなお花の絵は大好きですが、
商業的なブームで、科学の側面がなおざりにされて、だんだん普通のお花の絵になっていくようなら、ちょっと悲しいかもです。

あと、日本では牧野富太郎先生があまりに絵がお上手だったため、植物学者が自分で図版を描くという伝統ができてしまい
専門の科学植物画家が育たなかったというお話もあって、なんかすごいような、残念なような…
才能があるというのも、ときには罪作りですね〜。

撮影禁止で、写真もなくてすみませんが、江戸の琳派芸術は11月5日まで、植物画の黄金時代は12月3日までとのこと。
ご興味のある方は、どうぞお出かけくださいませ。


10/14 Flora Japonica

フロラヤポニカといえば、シーボルトの日本植物誌と普通思いますよね。
でも今回はそうではなくて、キュー植物園の日本人ボタニカルアーティストの展示会のタイトルです。
先日出かけたのはその巡回展で、展示の一部が国立科学博物館展示されてました。

キュー博物館の図録が科博では売り切れていたのですが、日本のAmazonで見つけて、ちょっとだけ安い中古品を購入しました。
新品のもありましたけど、イギリスからお取り寄せでかなり時間がかかるようで、それなら安いし、中古でいいやと思いまして…(笑
それが今日届いたのですが、思ったよりずっと分厚い立派な本で、もちろん日本の巡回展に来なかった部分も載ってますし
印刷もきれいで、私のお気に入りの作品の部分拡大図もあったりして
なにしろ貧乏プー作家ですので、中古でも結構高かったのですが、やっぱり買って良かった〜〜!!!
(ただ、解説がほぼえ〜ごでして…たぶん瞬時に挫折します(汗)

日本の巡回展に来てなかったのは、日本の植物画の歴史のパート。
19世紀末からの東大の先生方や牧野富太郎先生の作品がたくさん掲載されて、これも原画で見たかったなあ…。
東大の先生方のは、以前小石川植物園に行ったとき、絵はがきを購入したんですよね。ちょっと日本画の雰囲気を残した植物画です。
牧野先生の絵は、デッサンも色絵もどれも美しいです…。かなりたくさん載っていたし、きっと先生はイギリスでも有名なのかも。


牧野先生のヒメキリンソウ

雰囲気だけでもお伝えしようと写真撮ってみましたが…なんか細かいところは写ってないし、カメラの影は映ってるし…
申し訳ございません…
サンショウバラとミツバチの、体毛がもふもふしたハチさんが大変かわいいんですけど
私のカメラでは全然だめですね〜。かすかに描かれた羽の輪郭とか、全然写ってないし…涙
図録だと、すごくかわいいんですよ。(もっというと、原画ではさらにかわいかった…♪)


芝田美智子先生のサンショウバラとミツバチ        菱木明日香先生のスイカズラと虫たち

Flora Japonica展、まだしばらくやってますので、お近くの方は、ぜひ原画をご覧くださいませ!!
Amazonの販売ページはこちらです。こちらもよろしければ…。


10/11 名残の紫陽花

秋の初めに昭和記念公園にお出かけしたとき、ドライフラワーになった紫陽花を見ました。
この公園の花木園には紫陽花園があって、初夏にはいろんな紫陽花がいっぱい咲くのですが
それがそのままドライフラワーになってたんです。
紫陽花って、切り花をドライフラワーにして楽しまれる方がたくさんいますよね。
でも、木に咲いたままでもきれいに乾燥されるみたい。咲きたてもきれいですが、乾燥後も美しいです。
色が微妙に薄らいで、部分的に残った色や、花びらにできた斑点と合わさって、独特の雰囲気を出しています。

 

これを作れないかなあと思ったのですが…う〜ん、ガラスでこの微妙な色合いを出すのはなかなか…
色を混ぜたり、併せたり、特色を使ったり、いろいろ工夫してみたのですが…う〜む…
やっぱり、自然の妙をガラスで写すのは難しいですね…。

  

とりあえず、とんぼ玉3個です。よろしくお願いいたします。


10/6 鳥見&虫見

先日、「日本野鳥の会」の地元グループの探鳥会に参加してみました。
場所はJRで10分くらい先の羽村堰周辺。羽村堰は多摩川から玉川上水が分かれるスタート地点です。
玉川上水に水を流すために、多摩川の川底が一部浅くなっているみたいで、そこにサギやセキレイがたくさん来ていました。
その周辺も、川原が広い原っぱになって、橋の上から遠くまで見渡せます。
芦や野の花がいっぱい茂り、きれいな水に鮎が泳ぎ、虫や鳥がたくさん飛んでます。


         広い川原の草むらです            堰の上のカワウと手前の白い影はシロサギです

参加者は40名くらい、東京の市部のあちこちから、遠くは千葉から参加されてる人もいて、ちょっとびっくり。
野鳥の会の方の先導で、堰周辺、橋の上から川原と水辺の鳥、土手沿いに渡り鳥、近くの里山に上って森の鳥を観察しました。
広い川原にカワセミが少なくとも3匹いて、ちょっと興奮!カワセミが飛ぶのに合わせて、橋の上を右往左往してしまいました。
いろんなサギが浅瀬をうろうろ歩いていて、何しているかと思ったら、すごい数の群れ鮎!これもびっくり。
良いもの食べてますね〜、ここのサギは!(漁業権を買えば、人間も釣りができるようですよ)
森の梢にカケスが飛ぶのも見ました。ほんのちらっとでしたけど。でも、ジェイジェイという鳴き声は確かにカケスとのこと。


鮎を狙うアオサギ              何羽かいたカワセミの中の一羽            モズも何羽かいました

今の時期は、猛禽の渡りが始まる頃で、それを観察するのが今回のメインテーマだったようですが
お天気が悪くてあまり飛んでなくて、野鳥の会の方たちはちょっとがっかりムードでした。
でも、小鳥の鑑賞が大好きなしろは、カワセミもキセキレイもモズも見られたし、十分満足でした。
それに、土手の上で渡りを待ちながらふと足元を見ると、土手の斜面に野の花が咲き誇り、まるで安野光雅先生の絵本のよう。
そこにものすごい数のチョウチョが群れ飛んでいたのです。
渡り鳥が見えないので、しろも含めてみなさんカメラを接写に変えて、草むらにしゃがみ込み、いつの間にやら探虫会(笑
どうやらこのお花畑はチョウチョの大お見合い会場のようで、カップルで飛び回ったり、オス同士がメスを争ったり…。
やっぱり、今頃は子孫を残すための貴重な時期で、それで虫見どきなんですね。


ほんとにチョウの楽園ですね

 
                              カップルだらけでした…                              これは貴重種のクロシジミらしいです(川原に看板が出てた)

このお花畑の土手も川原の水辺も、とても気持ちがよい場所で、里山の森の中に遊歩道もあり、お散歩には最適。
羽村堰の歴史を展示した、無料の資料館もあります。
ちょっと駅から遠いのが難点ですが、電車賃があまりかからないのは○。
またときどき参加してみようかなと思いました。




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