☆しろの雑記帳☆


2/18 薔薇

冬場はお花の種類が少なくて…もうこの際季節はおいておいて、とりあえず何か華やかなものを…ということで、久々に薔薇の花。
今まであまり作ったことのない色合いで作ってみましたが…どうでしょうか…。
このブルーが、なぜか今のカメラだときれいにでなくて…う〜ん、他のカメラを探した方が良いのかなあ…。
とりあえず、とんぼ玉3個。よろしくお願いいたします。

  

あと1ヶ月くらいしたら、あちこちお花も咲き出しますね。たくさんお出かけして、写真をいっぱい撮りたいです。
田舎に住んでると、やっぱり春が楽しみですね♪


2/4 地衣類と鳥獣戯画他

お正月に東京国立博物館に出かけた友人が、お年玉プレゼントのミュージアムシアターの無料券を譲ってくれたので
ちょうど鳥獣人物戯画の断簡が展示されてるし、隣の国立科学博物館南方熊楠展地衣類展をやっていますので
久々に上野にお出かけしてきました。

科博の年間チケットが期限切れなので、まず9時開館と同時に科博の窓口でチケット購入。
高い〜!今年から1.5倍近くに値上がり。う〜ん、今年はたくさん通って元を取らねば…!
それからお隣、9時半開館のトーハクの窓口でミュージアムシアターの12時の席を予約。シアターは11時開館なので、あえてこの時間。
それから科博に戻って熊楠展と地衣類展へ。実は午後から渋谷に移動の予定なので、計画的に見ていかないと見きれないのです。

南方熊楠については実はよく知らなくて…。粘菌研究で有名ですが
展示によれば、藻類、菌類、変形菌類、地衣類、植物の他、歴史や民俗学の研究もしていたマルチな博物学者さんだったそうです。
アメリカ、イギリスで10年研究していたとかで、ヨーロッパ言語数カ国語にも堪能で、海外の研究者との交流も多かったとのこと。
う〜ん、いかにも天才肌。で、性格も結構破天荒で、様々なエピソードを残されてるようです。

 
       粘菌の標本                         熊楠の粘菌のスケッチ

熊楠の研究つながりの地衣類展。これが意外におもしろかった!
地衣類の標本がたくさん展示されていたのですが、これがかなり美しくて、しろ的にツボ。色も形も様々で、おもしろいのです。
地衣類って、菌類が内部に藻類を共生させて、光合成させている生き物…というのは知っていたのですが
形状は木の皮の模様や石の染みみたいな感じ、と思いこんでまして…でも、実は立体的な種類がたくさんあって
私がこれまでコケ類(苔類の方)だと思っていたのは、実はかなり地衣類だったようです。(汗

  
寒い地方の地衣類標本              ハナゴケ、ふかふかな感じでかわいいです♪      地衣類に埋まった針葉樹林帯の写真

特に寒いところ(北国や高山など)の地衣類が、幻想的で美しかったです。
その他、地衣類に擬態する蛾の標本展示とか、地衣類の利用法(食用、薬、染料など)とか、地衣類で作ったブーケとか
科博の研究グループの標本採取の記録映像(これは撮影禁止)とか、展示方法も工夫されてとってもおもしろかったです。
日曜日だったのでミュージアムトークを聞こうかと思ってたのですが、結局ずっと地衣類眺めていました。

  
         リトマス試験紙と毛糸の草木染め(?)に利用されます                     地衣類のリース      擬態…というより迷彩色な蛾、どこにいるかわかります?

たまたま最近予習をかねて地衣類の入門書を読んだのですが
以前、ソ連の原発事故でスカンジナビアのコケが汚染され、コケを主食にしているトナカイが汚染されて
先住民の人たちが被爆したと聞いていたのですが、この「コケ」は「コケ類」ではなく、「地衣類」なのだとあって目から鱗。
地衣類はもともと菌類ですから、重金属を集めやすいはずですよね。なるほど〜。
地衣類は和名が「○○ゴケ」というのが多いので、昔の話だし、報道内容に混乱があったのもムリからぬかと…。
コケは古くは「木毛」と書いて、コケも地衣類も含まれたのだとか。木の幹とかに付いていると、似たように見えますもんね。
その本には、ラップランドの地衣類がいっぱいの森のイラストがあって、今にもムーミン出てきそうな幻想的な世界でした。
寒いところ好きじゃないけど、ちょっと行ってみたいかも♪

それから、急いでまたトーハクに戻って、ミュージアムシアターへ。
300インチ大型スクリーンの超高精細4K映像で美術作品を紹介してくださるのですが
今回の出し物は、屏風の裏表に描かれた風神雷神図と夏秋草図を重ねて映して、酒井抱一から尾形光琳への思いを探るというものです。
なるほど、重ねてみると、風神が秋草をゆらし、雷神が夏草に雨を降らせるというのがよくわかります。

鳥獣人物戯画は以前トーハクの特別展を見に行きたかったのですが、ちょうど引っ越しの前でばたばたしていた頃で…
結局見逃してとっても悲しかったので、今回ぜひ断簡だけでも見たかったのですよ。
断簡というのは、巻物の料紙をばらしたもので、経年劣化でバラバラになったり、掛け軸にするために切り取ったりしたものです。
鳥獣人物戯画には断簡がいくつか確認されていて、実は巻物の方の料紙のつなぎ順もオリジナルとは変わっているらしいですよ。

仮装した動物たちが歩いている絵で、さすがの達者な筆致に、ユーモアたっぷりな絵柄。
…でも前後の絵がないので、何をしているところなのかよくわからない…(涙
すみません、トーハクさん、何か解説をお願いいたします…!
しろ的には、このキツネさんがツボですが…手に持っているのはなんなんでしょう。なんで葉っぱかぶっているの??
隣のサルも葉っぱで顔を隠しているし…いったい何しているのか、気になる気になる気になる…
ちなみに、本編の巻物の明治時代の模写も展示されていましたが…しろ的には模写より、精巧なレプリカの方が良いかなと…すいません。

 
鳥獣人物戯画断簡とその中のキツネさん

それからまた科博に寄って、ショップで新しいボタニカルアートコンクールの絵はがきを購入。
その後、急いで渋谷に移動。(山手線の一番反対側ですよ。どっち周りでも32分!結構遠いですよね〜。東京広いです。)
文化村でルドルフ2世の驚異の世界展を見てきました。
ルドルフ2世は、プラハに遷都した神聖ローマ皇帝。オタクと呼ぶのにふさわしい、閉じこもりで凝り性の王様です。
ヨーロッパが他の地域に植民地を作り膨張を始め、一方ヨーロッパ内部では宗教対立が深刻化していた時代
錯綜した世界を、自分のコレクションの中に閉じこめて一つの世界観を作ることで、世界の安定を願っていた、という解釈の展示でした。
それはいいのですが、王様が実際持っていた展示物はあまりなくて、お抱え作家の別の作品とか、レプリカとかが多めで、ちょっと不満。
王様のコレクションは宗教戦争で散逸してしまったそうで、集めるのは難しかったのかもですね。
お花や小動物の細密画がいろいろあってすてきでした。プラハの映像が見られたのも嬉しかったです。
天文学に関する展示も充実してました。ティコ・ブラーエやヨハネス・ケプラーのパトロンだったんですね。

              
ヨーリス・フーフナーヘルの細密画、これ絵はがきほしかったけどなかったんですよね      ヤン・ブリューゲル(父)の花の絵

早起きして(うちから都心は遠いのです)、がんばってあちこち駆け回ったので、くたくたにつかれて
帰りの電車で爆睡して、乗換駅で乗り過ごしてしまいました…。やっぱりトシなのでムリは良くないですね。
でも上野は好きなんですよ〜。しろの娯楽の殿堂です。科博の年間チケット買ったし、またちょくちょく出かけたいです。




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